結局、湯浅さん、河合さんのご好意で、お二人の車に便乗させていただき、ペトリーニ会長の宿泊先である北海道ホテルで昼食をとるからご一緒に、とお勧めをいただき、参加することに。
なんという展開！

ジョン・レノンの曲に出てくる一節「人生とは何かを計画しているときに起きる出来事のこと」を思い出していました。

さて、空港を出るとさすがに風が冷たい。でも、空はまずまずの天気で陽も射しており、そんなに思ったほど寒いというわけではない。

何か、気持のいい寒さ、という感じです。
車中、ほんの2、3日前、帯広でもめずらしいドカ雪が降ったことを湯浅さん、河合さんからお聞きしました。
道の両側にうず高く積もっている雪も、帯広では珍しいことだか。

太陽光線が雪に照り返し、外はまぶしいくらいの白。
運転する湯浅さんもサングラス着用。
広大に広がる平原。
その向こうに立ち並ぶ針葉樹の列。

北海道に来たなー、と実感できたという意味では、現地の方には申し訳ないのですが、2、3日前に降ったドカ雪に感謝したいような思いがしました。

さて、北海道ホテルに到着し、石田さんはこの３日間のスケジュールを湯浅さん、河合さんと確認。
しばらくすると吉開さん、そしてペトリーニ会長が昼食をとりに降りてきました。

ポロシャツにカーディガンを羽織った会長は、実にくつろいだ雰囲気。 和食のお店でお弁当御膳を食べてらっしゃいました。その後、１時間30分くらいでしょうか。滅多にこんな機会はないのではないか、と思われるのんびりとくつろいだ雰囲気のなか、ペトリーニ会長といろいろなお話をしました。

はじめはお酒（日本酒）の話。いまは焼酎のほうが人気が高いこと。酒と焼酎の違い。ビールと発泡酒の違い。最近では、サラリーマンがちょっと飲むとき、発泡酒ではなくビールが出てくると贅沢感を感じたりするような有様であること。
そんなところから、いまの日本に何が起こりつつあるのか。いままでと何が違ってきているのか。そんなことについて説明する恰好になりました。

高度経済成長で地方からどんどん人を都会に招き、地方が完全に痛めつけられてしまったこと、バブルがはじけ人が様々な価値観を持ってあるいは地方に戻る（Ｕターン、Ｉターン）ケースも増えているが、基本的に地方の農村は高齢化、人手不足がとどめようもないこと、日本の食糧自給率が40％で先進国ではダントツに少ないこと、就農人口が5、6％であること。

そして、大きな流れとして、いままでは国が主導で行政、政治、経済を推進してきた（だから「世界でもっとも成功した社会主義国家は日本だ」と皮肉っぽく言われることもある）こと、しかしもはや国はあらゆることを国民と民間に譲っていこうとしていること、そのために国民も民間もとまどいが絶えないこと、消費税率のアップや年金支給額のカットも予定されており、多くの国民が今後の生活に不安を抱いていること、等々……。